男性が妊活でできること。運動や食事・栄養バランスは簡単に改善できます。

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こんにちは薬剤師の齊藤です。

男性の皆さんは妊活する予定ありますか?

妊活は女性がするものと思っている人もまだ多いのではないでしょうか?

「妊活=不妊治療」と思っている男性も多いと思います。

妊活は年齢によっても方針が異なってくると思いますが、不妊治療の前段階に当たるもので、妊活してなかなかできないときに不妊治療に移っていく流れが一般的です。まずは将来設計をしたり、体調を整えたりする意味で妊活を始めてみてください

今回は妊活において男性は何をすればいいのか、具体的にどのようにしたらよいか解説していきたいと思います。


妊活で男性ができることは?

妊活とは、情報を収集し、生活習慣や食事などを改善することで、妊娠する確率を高めること、妊娠する準備をすること。または、将来の家族設計をする期間でもありますので、妊活と不妊治療はイコールではありません。

まずは、夫婦やパートナーで考えを共有し合い、将来どのような家族を作っていこうか話し合ってみてください。女性から話されることもあると思いますので、この時は、拒絶せずに話を聞いてあげてください。 ラフな話し合いや日常会話の延長線で話されてもいいと思います。

年齢や仕事の環境、価値観、互いの関係性など色々な要素が絡み合ってきますので、方針や実践方法は一概に決めることはできません。

これからお話しする内容については、その方法や考え方の一つとして、できることを取り入れていただければと思っています。全て実施する必要はなく、取り入れられるところを実施してほしいと思っています。

話し合いが終わったら、主な実施フローはこんな感じとなっています。

 主な実施フロー
  1. 生活リズムを整える、食事、運動を見直す
    (性機能や精子の質を高めるため)

  2. 夫婦・パートナー間の営みをする。
    (排卵日に合わせてしてもよいと思います。)

  3. 女性の精神や体調の変化に気遣ってあげましょう。

 

生活習慣を見直してみよう。特に男性は運動が大切!

男性の妊活では、基礎体温をつけたり、排卵日を予測したり、生理周期に気をつけることはできないため、女性の妊活と比べるとできることに限りがあります。

その代わりに妊活において生活習慣の見直し、特に運動と食事の見直しが大切です。

実際、性欲減退やEDの原因は生活習慣病が原因のことも多いですし、質の良い精子を作るには栄養バランスの良い食事と運動が必要になってきます。

この2つに関して話を進めていくことにします。


運動が精子に良い影響を与える理由

運動は体の調子を整えるだけでなく、性機能を高め、精子の質を良くします。


無酸素運動(筋肉トレーニングなど)をすると、筋肉量がアップするとともに、男性ホルモンの分泌がふえるため、精力向上や精子の質の向上が期待できます。

ホルモンの分泌を考えるとハードなトレーニングをやりすぎるよりも、5分〜10分程度の方がよいです。

また、有酸素運動をすると、代謝系が亢進することによって体内の酸化ストレスを軽減してくれます。

活性酸素は、細胞や精子にダメージを与えるため、これが少なくなることで精子へのダメージが少なくなり、質の良い精子が生成されやすくなります。

どちらも、別の作用により精子によい影響を与えるので、理想的にはバランスよく取り入れて欲しいと思います。

実際、スクワットするだけでも実際十分な効果あります。運動の経験があまりなく、これから始めようとしている方は参考にしてみてください。


 無酸素運動の例
  1. スクワット(太もも)

  2. クランチ(腹筋)

  3. ノーマルプッシュアップ(腕立て伏せ:肩、胸)

  4. タオルラットプルダウン(背中)

 


上記の中から毎日1〜2つ実施してみてください。(4つしなくていいです。続けることの方が大切!

速く実施するのではなく深呼吸しながらゆっくりしてみましょう。まずは15回×3セットくらいで良いと思います。 おおよそ5分〜10分程度でできると思います。

家でマットとタオル一枚あればできるので是非実施してみてください。

妊活中の男性の食事はこうやって見直す!必要な栄養素や飲酒について

運動に続いて重要なのが、食事の摂り方になります。

食事は1日2〜3食摂りますので、少しずつ改善することが大切となってきます。まずは、日頃の食事を見直し、栄養のバランスを整えることから始めてください。

この時に細かい栄養素を調べ、食材を選んで、レシピを見るなどとしているとやる気がなくなってしまいます。

基本的には、1食にいろんな色を入れることを考えてもらえれば良いです。


精子の発育に役立つ栄養素

男性の妊活において取り入れたい栄養素は、亜鉛、ビタミンE、ビタミンC、コエンザイムQ10(CoQ10)、カルニチン、アルギニンなどになります。

亜鉛やアルギニンは精子の主成分であり、ビタミンとCoQ10は精子へのダメージを軽減する栄養素です。

また、カルニチンにはミトコンドリアを活性化させる効果があるため、細胞にエネルギーを供給します。

このような栄養素に注目して食材を選び、食事を考えるのがよいと思います。


男性の妊活に取り入れたい食材

ミネラル

・亜鉛を多く含む食品:牡蠣、鶏肉、レバー、うなぎ、えび等

ビタミン

・ビタミンEを多く含む食品魚卵、うなぎ、アーモンド、落花生、アボカド、カボチャ、モロヘイヤ等
・ビタミンCパプリカ、ゴーヤ、トマト、ブロッコリー、キャベツ、ジャガイモ、レモン、キウイ等
・葉酸アボカド、ホウレンソウ、ブロッコリー、アスパラバス、枝豆、納豆

アミノ酸

・カルニチン牛肉、マトン、ラム肉等、
・アルギニン鶏肉、鰹節、エビ、高野豆腐・大豆・きな粉、アーモンド・ピーナッツ等

その他

・コエンザイムQ10を多く含む食品ごま油、ピスタチオ、イワシ、サバ、牛肉、豚肉、鶏卵等

イワシやサバなどの青魚にはEPAやDHAなども含まれているため、青魚は積極的に食べてください。
また、牛肉、豚肉は脂身の多いバラなどは避けて、赤身部分の多いものがよいです。(ダイエットではないので、無理に脂身をすべて避ける必要はないです。)


妊活男性の外食術

男性で特に気を付けたいのは、外食の仕方です。

奥様やパートナーの方がお弁当やご飯を作ってくれている場合はまだいいのですが、外食は意識しないと糖質過多になりがちです。

イメージとして自身のお昼ご飯を振り返ってみましょう。バランスよく取れていますか?

揚げ物定食、パスタだけ、丼物だけ、うどんと天ぷらor丼物、パンだけ、ファストフードのハンバーガーなどが多いのではないでしょうか?当てはまっている人は糖質がメインとなっていて栄養のバランスがとれていません。

これの食事方法が駄目だから「毎日バランスの良いお弁当を買いましょう、作ってもっていきましょう」なんて言うつもりは全くありません。実際にこれを言ったところで実現できる人は少ないと思っています。

では、こんなことを意識するのは可能ですか?

お米、パン、小麦、サラダ油などの量を減らし、野菜や魚、いもなどを摂取するように心がけてみてください

外食などでは、メインのみになってしまうので、サラダやお味噌汁(スープ)を追加してみてください。

理想は「1汁1菜or1汁2菜」です。3菜は長続きしません。


バランスの良い外食にするには?

今回はダイエットなどではなく、妊活なので栄養バランスを重視して例を挙げています。

先ほども書いたように、初めから積極的に精子の発育に必要な食材・栄養素を取り入れるというよりは、食事のバランスを考えるところがスタートになります。

原則は追加メニューなどで、野菜サラダがある場合はサラダを頼んでください。 ごはん大盛りにするのではなく、「追加野菜サラダ」です。

  • 牛丼屋さん:牛丼+味噌汁+野菜サラダ
  • 定食屋さん揚げ物定食ではなく、魚・焼き物定食へ
  • 海鮮丼通常は海鮮丼と味噌汁のはず。あれば小鉢追加してほしいです。
  • お弁当のり弁当ではなく、幕内弁当へ
  • お弁当揚げ物ではなく、焼き物弁当へ
  • コンビニ弁当+お味噌汁(+サラダもあればgood)
  • 中華揚げ物よりは蒸し物、炒め物が良いです。
  • うどん、蕎麦屋さんあまり野菜サラダなどは置いてないイメージなので、毎日ここは避けるのが無難です。うどんよりそばの方が栄養価は高いです。
  • ファストフード(ハンバーガー)通常セット+野菜サラダ(+できればスープ)
  • 飲み会サラダや豆腐、蒸し野菜なども注文し、揚げ物などの茶色のものばかりでなく、バランスよくとることを心がけましょう。


酔っていると満腹中枢が混乱しますので、食べすぎる危険性が高いです。 飲み会が毎日のようにある方は、控えることも検討してもよいと思います。

などが具体的なイメージです。

この程度でしたら、実現できそうですか?どうでしょう?「もうできているよ」と思っている方は、さらに精子によい栄養素を含む食材を積極的に取り入れるようにしましょう。


飲酒はしてもO K!ただし適量

アルコールの摂取量が適量であれば精子にさほど影響がないと言われていますので、急にお酒を禁止するということはしなくてもよいと思います。

しかし、アルコールを取りすぎると精子の運動率や濃度が低下する、性欲が減退することはわかっていますので、禁酒はしなくても良いですが、飲みすぎには注意が必要です。

缶ビール、缶チューハイは500ml 1缶
ストロング缶だと、350ml 1缶

をイメージしてみてください。
お酒好きな人にとっては少なく感じるかもしれないですが、これが適量となります。

ただし、女性の妊活では飲まない方が良いケースもあるので、話し合って決めてみてください。

妊活中のアルコール、カフェインの影響については詳しくまとめていますので、こちらのブログをみてください。


まとめ

男性の妊活はあまりこれといった特徴はなく、地味なものが多いですよね。

ただし、少し意識を変えるだけで改善していきますので、食事、運動と頑張ってみてください。妊活中は男性よりも女性の方が真剣に取り組む傾向が強く、体調や精神状態が乱れてしまうことがよくあります

奥様・パートナーへの気遣いも男性の大切な妊活の一つだと思います。


■参考資料:

・薬が見えるvol.2 第一版 (株)メディックメディア 医療情報科学研究所編集
・生理学テキスト第8版 (株)文光堂 大地陸男著

 

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